環境には様々な細菌が生息しており、その数は数百万種類といわれています。人や動植物に害を及ぼす病原性細菌は、分かっているだけでも1,000種類以上あり、その中には非常に感染力の強い種類もあります。
当社では、病原性の危険度を示すバイオセーフティレベル*において病原性の高いレベル2、3に分類され、かつ環境に生息すると予測される主要な病原体が、土壌や地下水等の環境試料中にどのくらい生息しているのかを遺伝子解析(PCRによるヒト病原性細菌の定量解析)を用いて評価・考察します。
*バイオセーフティレベル:病原体等安全取扱・管理指針(日本細菌学会)
PCRによるヒト病原体の定量解析とは、標的とするヒト病原体をそれぞれ特異的に増幅するプライマー94種類(ユニバーサルプライマーを含む)が1プライマーにつき4箇所に充填されたプレートを用いて解析します。
被験試料から抽出したDNAを4つの異なった濃度(原液、10倍、100倍、1,000倍)に希釈して遺伝子増幅を行い、どの希釈段階のDNAで遺伝子増幅が見られるかを測定し、その結果から被験試料中のヒト病原体由来遺伝子数(copy数)を推測して評価する手法です。
PCRによる人病原体の定量解析・標的菌名リストはコチラ(pdf)
PCRによるヒト病原体の定量解析はバイオレメディエーション事業における環境影響を評価する手法にも最適です。
事業実施前、実施中、事業完了後と経時的に採取した試料を解析することで事業実施による生態系への影響や標的病原体の変動を評価できます。
PCRによる人病原体の定量解析受託要項 | |
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試料量 | 土壌系試料 20g以上、水系試料 200mL以上 |
輸送形態 | 冷蔵輸送(クール便) |
所要日数 | 試料受領後3週間(多検体の場合はご相談させて頂きます。) |
価格 |
350,000円(税抜) / 検体 5検体以上まとめてご依頼の場合は多検体割引させて頂きます。 |
その他 | 詳細につきましては、メールまたは電話でお問い合わせ下さい。 |
菌株の同定解析は、判読した塩基配列情報をもとに菌種を同定する解析サービスです。
提供菌株よりDNAを抽出後、PCR法およびシークエンサーを用いて、菌種の分類学的な位置を決定する上で重要な遺伝子の配列を判読し、得られた塩基配列情報を遺伝子情報データベースと照合します。
データベースを用いた照合結果で一致または類似した属の基準株及び類縁株の遺伝子配列を入手し、多重アライメントソフトウエアを用いて系統樹を作成し、遺伝学的位置および類似度を算出し、データベース照合結果と合わせてご報告します。
菌株の同定解析受託要項 | |
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試料形態 | 平板培地に単離培養した菌株(培地の種類は問いません。) |
輸送形態 | 常温輸送 |
所要日数 | 試料受領後3週間(多検体の場合はご相談させて頂きます。) |
判読遺伝子 |
細菌16S rDNAあるいは同定に適した遺伝子を提案します。 カビ28S rDNAあるいはITS領域 |
価格 |
50,000円(税抜) / 菌株 5株以上まとめてご依頼の場合は多検体割引させて頂きます。 |
その他 | 詳細につきましては、メールまたは電話でお問い合わせ下さい。 |
微生物に関する解析であれば、何でもご相談ください。
ご要望を踏まえ、最適な解析方法をご提案させて頂きます。
まずはメールまたは電話でお問い合わせ下さい。